先日、品川の下神明天祖神社で行われた、神明雅楽の乞巧奠を観に行かせてもらいました。
乞巧奠 (きっこうでん)とは、かつて宮中や貴族の私邸で行われていた七夕の行事のこと。
乞巧とは、「乞(たくみ)なることを巧(こ)う」、奠は神に捧げものを祭ること。
技芸上達を求めるお祭りのこと。
ルーツは古代中国の星辰信仰にあり、牽牛星に畜産、織女星に被覆の技術向上を祈る庶民のお祭りが上流階級に広まり、優婉閑雅な年中行事となったそうです。
牽牛と織女が大空で行き逢う7月7日の夜は、一年に一夜のみ許された歓びの時であり、その幸せの成就をともに喜び、星からの福徳の余慶をいただく日。
だから短冊に願いを込める。
知らなかった・・・。
▲和歌の披講 初めて聞く披講にうっとり。
二星を祀る祭壇は「星の座」と呼ばれ、香、華、灯明、山海の調味、楽器などの2組そろえて二星に供します。
▲配列なども歌になっているそうです。
うりなすび ももなし からのさかづきに ささげらんかづ むしあわびたひ
(瓜・茄子・桃・梨・空の杯・豇豆・蘭花豆=油で揚げた空豆・蒸鮑・鯛)
▲糸や針の仕事を司る織女に。
▲五色の布は、中国の五行説に基づいた配色で、梶の葉を天の川を渡る舟にみたてているそう。
▲舞楽「萬歳楽」祝賀の宴に用いられる舞。
夏の夜風が心地よい、あっという間の一時。一気に平安時代にタイムスリップしたかのような、不思議な時間を過ごさせてもらいました!
今頃、牽牛と織女は会えてるかな?