ワクワクする鉱物の話

【ワクワク鉱物図鑑3】 鉱物と岩石と宝石!

1.鉱物と岩石って同じもの?
2.鉱物と宝石の関係あるの?
3.鉱物を知る事の重要性

1.鉱物と岩石って同じもの?

「鉱物と岩石って同じものですよね?」
そんな疑問を先日もお客様に聞かれたので、今回はそこに触れながらお話したい思います。「鉱物」「岩石」って混同しちゃいますよね!確かに鉱物も岩石も石には変わりはないですが、実は基準があるんです。

鉱物とは自然が創りだした、同じ密度と均一な物質をもっている結晶の事を指します。私たちレアズアフェクションでも良く登場する水晶も鉱物になります。例えば水晶をハンマーなどで細かく砕いたとしても、その破片は同じ密度と成分を持った水晶です。一方、岩石は均一の物質ではなく、複数の物質が集まって形になった石です。代表的な例で言えばラピスラズリがそうですね。ラピスラズリはラズライトを主成分としてノーゼライトやパイライトなどが集まって形になった岩石になります。

このように鉱物と岩石は違う意味を持ってます。では次に鉱物と宝石についての関係もお伝えしたいと思います。

2.鉱物と宝石の関係あるの?

女性の皆さんが大好きな宝石達♪ キラキラとキラメクその姿は女性をより美しく輝かせる究極の存在。そんな美しい宝石と鉱物はどのような関係があるのでしょうか。地球の体積のうち84%が鉱物でできていると言われていて、その中でもほんのヒトカケラだけが眩く輝く装飾品として特別な意味を持つ存在になれます。まさしく石達のエリートです♪そんなエリートに選ばれるのには条件があります。

①美しさ
「美しい」この基準はもっとも重要かもしれません。美しさの基準は人それぞれですが、宝石としての美しさは決まっています。人を惹きつける美しい色!驚くべき透明度、そして強い光沢、美しい光学効果。そして美しさを引き立てる石のカットスタイルです。この幾つかを満たした鉱物は宝石としての美しさを持っていると言う事ができます。

②耐久性
宝石になれる素材には耐久性が必要です。石の魅力を引出す為にはカット・研磨して初めて完全な輝きが現れます。その工程にたえられなければ、宝石として輝く事はできません。たとえリングやネックレスになったとしても耐久力がなければ摩耗して輝きは消えてしまいます。

③稀少性
宝石にとっての稀少性は高い事が望ましいです。例えばタンザナイトなど限定的な場所からしか採掘されない事により生まれる稀少は好ましく、仮に鉱山が枯渇した場合その価値は更に高まります。またダイヤモンドのように豊富に採掘できる鉱物でも小さすぎたり、質が悪すぎたりと宝石にできる品質は限られている鉱物もあり、必要とされる量に比べて利用可能な量が少ないのでその価値が高まります。私たちの足元にはまだ見たこともない鉱物が溢れているので、より限定的で入手する事が難しいほど、その稀少性は高くなります。

この「美しさ」「耐久性」「稀少性」が備わってこそ宝石としての魅力が生まれます。そんな魅力がある宝石は持つ事で特別な意味を持つと言われています。そこには「財力」「権力」「社会的意味」が含まれていて、人はそんな意味も含まれた輝きに夢中になってしまうのでしょうね。
※真珠のような鉱物ではない物質もその美しさから宝石として扱われる事があります。

3.鉱物を知る事の重要性

上では宝石の魅力とその社会的な存在価値についても述べましたが、そんな特別な意味をもっているからこそ、確実に鉱物を見分ける必要があります。なぜならこの地球には4000種類以上もの鉱物が存在し、中には見ただけでは見分けが付かない似た鉱物は存在するからです。

宝石で彩られた王冠のイラストをご覧下さい。これは大英帝国王冠と呼ばれる重要な儀式に使われる王冠です。特別な宝石がいくつも使われていて、一番重要な位置に埋められていた赤い宝石は「黒太子のルビー」と呼ばれています。このルビーは誰もがルビーだと信じ疑いませんでした。しかしその宝石がルビーではなく「スピネル」と判明したのはそれ程昔の事ではありません。

ちょっと前まで色や形、輝きだけで鉱物を判断していましたが、ここ100年ぐらいで鉱物がどのように形成されたのか、どんな構造をしているのか、どのような仕組みで色を保持しているのかを知る事が鉱物を判断する上で最も重要な事になりました。科学技術の発達により人類は鉱物の事をより知る事ができ、確実に判別できる術を手に入れました。あまりにも正確に知る事ができたので、自分達で同じモノを短期間で手にする事さえ可能にしてしまいました。それは見た目も構造も性質も本物と全く同じモノが市場に出回る事にも繋がってしまい・・・専門家はより本物の鉱物を知る事が重要になってきました。

鉱物は地球を知る一番小さな単位でもあり、良く知る事で私たちが住む地球の秘密を知る事ができます。

次回からは様々な鉱物の違いや私たちでもできる簡単な見分け方と特徴や語り継がれている伝承にもに触れていきたいと思います♪

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